第43回 ライター岩田のトラキャンライフ
ライター岩田のトラキャンライフ
第43回 トラキャンでバイクトレーラーを牽引して旅をしてきました☆
ハイラックスのトラキャンに乗りはじめて5年目。ついに、ずっと憧れていた「理想の旅」を実現することができました! それは、トラキャンでバイクトレーラーを牽引して旅をするスタイル☆ トラキャンは、シェルを降ろせばピックアップトラック、シェルを積めばキャンピングカーと、2WAYで使えるのが最大の魅力ですが、今回はそこにバイクトレーラーまでプラスした3WAYスタイルです! バイクを降ろして単体で乗り回せることも考えれば、4WAYスタイルが正しい呼び方ですかね?(笑)
このスタイルを初めて目にしたのは、雑誌の取材でトラキャン(ダットサンD22+グランドトレック)オーナーの塚本さんにお会いしたときでした。ハーレーを積載したバイクトレーラーをトラキャンで牽引する姿を見て、「これはスゴイ!」「カッコいい!」とビックリ。その時からトラキャン乗りの自由な遊び方に憧れを抱き、自分がトラキャンに乗り替えてからも「いつかはトラキャンでバイクトレーラーを牽引する」ことを夢見ていました。
その夢が叶ったのは、今年のゴールデンウイーク明けのこと。ミスティック佐藤社長にレブル250とバイクトレーラーをセットでお借りできることになり、憧れだった「トラキャン+バイクトレーラー」というスタイルを実現することができました。
以前にも、トラキャンオーナー塚本さんのバイクトレーラーを2回ほど牽引させてもらったことはありましたが、単独で長距離の旅をするのは今回が初めて。キャンピングカー歴17年で未知の体験にチャレンジできるのは、「バイク貸すよ」「トレーラー貸すよ」と快く言ってくれる大先輩が周りにいてくれるからこそです。ミスティック佐藤社長しかり、塚本さんしかり、頼りになる大先輩に囲まれて、自分は本当に恵まれていると思います。
トラキャン+バイクトレーラーで長野旅
佐藤社長宅でバイクトレーラーを連結して、向かったのは長野県の「RVパーク蓼科」。今回の旅は「ビーナスラインのツーリング」が目的だったので、「バイクトレーラーを連結したまま駐車できる(全長9mオーバー)」「アーリーチェックインで早い時間から動きだせる」ことを前提にRVパークを選びました。RVパーク蓼科の芝生サイトは10m×6.5mの広々サイズなので、トラキャン+バイクトレーラーも余裕で止められるし、アーリーチェックインもOK。所在地もビーナスラインのすぐ近くで、まさに今回の旅にピッタリでした。
お昼前にRVパークにチェックインしてから、すぐにバイクを降ろしてツーリングに出発。白樺湖~車山高原~霧ヶ峰~八島ヶ原湿原~美ヶ原高原と、平均標高1400mのビーナスラインの核心部を、カミサンと2人乗りしたレブル250で爽快に駆け抜けました。視界いっぱいに広がる雄大な景色を眺めながらのツーリングは、「最高」の一言! 展望台で居合わせたライダーがわざわざこっちに来て「写真撮りましょうか?」と声をかけてくれたり、走行中にすれ違ったたくさんのライダーが手を振ってくれたり、ライダー同士のふれあいも夫婦のタンデムツーリングに花を添えてくれました。
筆者は16歳から400ccをコロがしていたバイク小僧でしたが、出版社の社員だった23歳の時、池袋で強引に右折してきたタクシーと右直事故を起こして、生死をさまよう大怪我をした経験があります。その事故をきっかけにバイクを降り、30代でカブ90に乗っていた時期はあったものの、ここ15年ほどバイクとは無縁の生活を送っていました。そんな自分が、リアシートにカミサンを乗せて、ライダーの聖地ビーナスラインを走っているなんて、何とも言えない感慨深い思いでしたね~。
結局この日は、RVパークから標高2000mにある道の駅美ヶ原高原までの約50kmを往復して、RVパークで1泊した翌日も女神湖~白樺湖の早朝ツーリングを楽しみました。バイクの走行距離は、合計120kmほど。大満足してトレーラーにバイクを積み込み、11時にRVパークをチェックアウトしてトラキャンで帰路につきました。
トラキャンでトレーラーを牽引するには?
トラキャンでトレーラーを牽引するには、いくつかクリアすべきポイントがあります。まずは、ヒッチメンバー。筆者は、トラキャン購入時に「トレーラーを牽引したい」ことを伝えて、通常のフレームアンカーに補強を入れた特別仕様にしてもらいました。もしトレーラーを牽引する予定があるなら、事前にミスティックで相談してみてください。
トレーラーを牽引するには、ヒッチメンバーだけでなく、トレーラー用配線コネクターの設置や、車両の「950登録」も必須になります。高速道路を利用するなら、ETCを「牽引装置あり」で再セットアップするのもマスト。ほかに、トレーラーを連結するためのヒッチボールマウントや、トラキャンの場合は延長ヒッチレシーバーも必要です。初期費用と手間はそれなりにかかりますが、最初にやっておけばいつでもトレーラーを牽引できるようになり、トラキャンの遊び方の可能性がさらに広がります。
今回、トラキャンとバイクトレーラーの融合で、今まで経験したことのない最高の旅ができました。バンコン・キャブコン時代は、キャンピングカーでバイクトレーラーを牽引して旅に出るなんて想像もしていませんでしたが、今は頼りになるトラキャン乗りの先輩方に囲まれて、以前は考えもしなかった新しい遊び方を実現できています。最高のバイクトレーラー旅を通して、「トラキャンに乗り替えて本当によかった!」と改めて実感しました☆
キャンピングカーライフ研究家/ライター 岩田一成
バンコン、キャブコンを乗り継ぎ、現在の愛車はスペシャル仕様のJ-CABIN HNを載せたハイラックストラキャン。
累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験と、17年以上のキャンピングカー取材経験をベースに、雑誌、新聞、書籍、WEB、テレビなど様々な形でキャンピングカーの魅力を発信中!